ZEH(ゼロエネ住宅)の導入費用
イニシャルコストが高いと人は誰しも躊躇してしまいますが、毎日使う家だからこそ長期的な視野が必要です。ZEHにおいては、一般住宅と比較したときにランニングコストが大きく変わってきます。
一時の判断で気持ちが揺らがないよう、コストについてしっかりと学びましょう。
ZEHのコストは高いのか?
一般住宅とZEH(ゼロエネ住宅)では、設備費・工事費の差額がおよそ300~500万円と言われています。
ZEH(ゼロエネ住宅)と認定されるには、通常想定される消費エネルギーから、住宅性能だけで20%の省エネを実現し、さらに80%以上の電力を自家発電で賄えるということを証明しなければなりません。
おおざっぱに言えば、ZEH(ゼロエネ住宅)と一般住宅の違いは、この省エネ・創エネ(自家発電)機能の有無によるというわけです。
まず省エネについては、断熱性能に優れた素材・工法の採用や、省エネ性能の高い設備の導入によって実現します。これに掛かる費用は、設備にもよりますが最低でも約100~150万円とされています。
続いて創エネについてですが、これはほとんどの場合、太陽光発電設備を設置することで実現します。現在の住宅用の太陽光発電設備の相場は140万円ほどです。これに工事費を加味すると、安くとも300~400万円が必要となるわけです。
では、この費用はいったいどれくらいの期間で回収できるのでしょうか。
一般家庭で1年に掛かる光熱費は、およそ28万円とされています。ZEH(ゼロエネ住宅)であればこれがゼロとなるうえ、平均して9000円の利益が見込めることが国土交通省の調査でわかっています。つまり、年におよそ29万円(光熱費分28万円+売電分9,000円)ずつ回収できることになります。
一般住宅に300~400万円上乗せしてZEH(ゼロエネ住宅)を建てた場合、およそ10~15年で収支がプラスとなる計算です。