エコキュート、エネファーム、エコウィル、エコジョーズの特徴

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ZEHを省エネから考える

エコジョーズ、エネファーム、
エコウィル、
エコキュート、エコフィール
特徴

ZEH基準を満たすには、エコな給湯器の導入が欠かせません。エコ給湯器なら少ないエネルギーで効率良く給湯できるため、光熱費の節約に繋がります。平均15%ほどの省エネ効果が得られるでしょう。エコ給湯器には、ガス給湯器と電気給湯器の大きく分けて2種類があり、各メーカーで強みは異なります。ここでは、給湯器4メーカーを比較しているので、給湯器の導入にお役立てください。

違いを
比較
主な5商品の比較表

コスト比較 エコジョーズ エネファーム エコウィル エコキュート エコフィール
概要 家庭用ヒートポンプ式給湯器 家庭用ガスコージェネレーションシステム 潜熱回収型ガス給湯器 自然冷媒ヒートポンプ給湯機 石油高効率給湯機
動力 ガス ガス(水素) ガス 電気 石油(灯油)
発電能力 なし あり あり なし なし
設置スペース 幅480mm type S
約1.1㎡
奥行き650mm
発電ユニット幅580mm
給湯暖房ユニット幅720mm
Vシリーズ
奥行き440mm
幅2,027mm
高さ770×幅540×奥行き210(mm)
販売価格
(税不明)
20~30万円前後 150~200万円 80~100万円前後 60万円前後 25~45万円程度
補助金 あり あり あり あり あり
コスト比較 エコジョーズ エネファーム エコウィル エコキュート エコフィール
概要 家庭用ヒートポンプ式給湯器 家庭用ガスコージェネレーションシステム 潜熱回収型ガス給湯器 自然冷媒ヒートポンプ給湯機 石油高効率給湯機
動力 ガス ガス(水素) ガス 電気 石油(灯油)
発電能力 なし あり あり なし なし
設置スペース 幅480mm type S
約1.1㎡
奥行き650mm
発電ユニット幅580mm
給湯暖房ユニット幅720mm
Vシリーズ
奥行き440mm
幅2,027mm
高さ770×幅540×奥行き210(mm)
販売価格
(税不明)
20~30万円前後 150~200万円 80~100万円前後 60万円前後 25~45万円程度
補助金 あり あり あり あり あり

エコジョーズ

エコジョーズの特徴

エコジョーズは、排気熱を再利用する高効率なガス給湯器です。従来のガス給湯器の給湯熱効率は約80%でしたが、エコジョーズの給湯熱効率は約95%まで上昇しています。ガスの使用量が少なく済み、従来のガス給湯器と比べて使用量は約15%カットを実現。CO2の排出量も約15%削減できるため、環境への負荷が少ない給湯器として注目を集めています。

エコジョーズのメリット

エコジョーズは、ガス代を年間で約1万8,100円も削減できます(年間給湯負荷16.6GJ、ガス料金5.1円/MJの場合)。排気温度を約50℃に抑えて、排気熱を有効活用することで、従来の給湯器よりも少ないガス使用量を実現します。また、瞬間式で湯切れの心配がなく、設置費用が安価である点も大きなメリットだと言えるでしょう。

エコジョーズのデメリット

エコジョーズのデメリットは、発電機能を搭載していない点にあります。発電機能を搭載している給湯器と比べると、ランニングコストは高くなる傾向にあるでしょう。また、排熱を利用するため、ドレン水が発生するので排水処理が必要です。ドレン排水の処理のために、設置場所が限られるケースもあります。

エネファーム

エネファームの特徴

エネファームは水素と酸素で発電するガス給湯器です。ガスの成分から水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応をさせ、電気を作り出します。また、電気を生み出す過程で得られる熱を給湯に利用するため、省エネにも繋がります。電力使用量・ガス使用量の削減が図れるため、光熱費の大幅なカットを実現。寝ルギー利用率がLHV基準で約85~97%と高水準を誇ります。

エネファームのメリット

エネファームのメリットとしては、ダブル発電による電気使用量の削減が挙げられます。太陽光発電システムを取り入れたZEH住宅なら、エネファームと太陽光のダブル発電を実現できます。CO2の排出量も抑えられ、従来のガス給湯暖房機と比べて約1トンも削減。また、停電時にも利用ができるため、災害に備えられるでしょう。

エネファームのデメリット

エネファームのデメリットとしては、発電機能が搭載されている分、コストが高いことが挙げられます。導入費用が約100万円近くかかるほか、ガス代が発生するため、初期費用とランニングコストがかかります。発電量が多ければ元を取れる可能性もありますが、単体では売電ができないので、太陽光発電システムも導入する必要が出てくるでしょう。

エコウィル

エコウィルの特徴

エコウィルは、都市ガスを使用して発電・給湯するガス給湯器です。家族の生活パターン、時間帯による電力使用量・給湯量を学習し、適量を発電・給湯します。無駄なエネルギーの消費を避けられ、従来の給湯器と火力発電と比べて、約28%も一次エネルギーの消費量を説節約できます。

エコウィルのメリット

エコウィルは、LSV基準でエネルギー利用率が92%であり、従来システムと比較しても約2倍効率がアップしています。また、電気が止まった際には自立運転ができるため、災害時に電気やお湯を使用できます。

エコウィルのデメリット

エコウィルのデメリットは、従来の給湯器よりも設置スペースが必要となる点です。発電機能を搭載している分、設置場所を取り、導入スペースを考えた家づくりをする必要があります。また、都市ガスで発電するため、ガス使用量がかかり、給湯量に比例して発電量が少なくなります。

エコキュート

エコキュートの特徴

エコキュートは、貯湯式の電気給湯器です。ヒートポンプ方式により、定温の冷媒が大気の熱を汲み上げるため、電気使用量を削減できます。空気の熱を使用する方法で、電気使用量を約3分の1にカットします。また、電気を使用するため、安い夜間電力の活用が可能に。電気契約タイプによっては、大幅に節約できるでしょう。

エコキュートのメリット

エコキュートは2001年頃に登場し、20年以上も使用されてきた実績のある電気給湯器です。1日あたりの給湯・保温負荷がJIS C 9220の4人負荷で試算すると、10kVA以下の契約電力ではガス給湯器の約4分の1、石油給湯器の約2分の1のコストまで抑えられます(中部エリアの2021年4月時点、ガス単位発熱量45MJ/m2、石油単位発熱量45MJ/m2の料金で試算)。

エコキュートのデメリット

エコキュートのデメリットは、貯湯式のため使用量が限られる点にあります。瞬間式と異なり、湯量を考慮して使用する必要があるでしょう。また、大気の熱を使用するため、外気温の影響を受けやすく、時期によっては効率が悪くなる可能性が出てきます。

エコフィール

エコフィールの特徴

エコフィールは、灯油を使用してお湯を沸かす石油給湯器(ボイラー)です。一般的な石油給湯器に比べて熱効率が高いのがエコフィールの特徴。従来の83%から95%にまで高まっています。これにより年間の灯油使用率を79L節約できる計算に。CO2排出量も年間197kg削減できる、エコな石油給湯器です。

エコフィールのメリット

一番の魅力は高い熱交換率。少ない灯油量で効率的にお湯を沸かすことができるため、家計の圧迫を減らしてくれます。また水道直圧式を選べば高い水圧を実現でき、2階や3階でシャワーを使用する場合も十分にパワフルな使い心地に。従来の石油給湯器に比べ、稼働中の排気温度が低い特徴もあります。

エコフィールのデメリット

灯油式のため、灯油価格高騰の影響を受けやすいのがデメリットです。また、定期的な灯油の補給が必要。灯油タンクは屋外に設置されているため、寒い地域に住んでいる人にとっては補給作業が辛いかもしれません。家庭では灯油を200リットル未満しか保管できないため、なくなったらすぐ補給できるように考える必要もあります。

まとめ

電気給湯器・ガス給湯器のどちらが向いているかは、オール電化を採用するかどうかで変わります。オール電化であっても、発電できるガス給湯器であれば、発電量が増えるので光熱費の節約に繋がるでしょう。一番はZEH住宅や省エネ性能について詳しい人に相談して、どれが合っているかすり合わせることです。エリア別にZEH住宅事情やおすすめ施工業者をまとめているので、お役立てください。

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