電気を「見える化」する
HEMS(ヘムズ)とは?
HEMSは、「Home Energy Management System」の略称です。ヘムスと呼ばれており、家庭内の消費エネルギーを可視化することができます。省エネ性能を高めるためにZEH住宅に導入されるケースが増えてきました。一定期間の使用量・太陽光発電システムの稼働状況などを確かめられる優れもの。家電を制御・遠隔操作する機能も搭載されており、節電・節約にも繋がります。
HEMSを導入することの7つのメリット
HEMSは節約以外にも、快適な暮らしの実現に欠かせないツールです。ここでは、HEMSを導入する主なメリットを、7つ挙げてみました。
エネルギーを見える化して無駄を削減
エネルギーの消費量を場所や時間ごとに数値化してくれるため、エネルギーの使用量が多い部屋・コンセントなどを特定することが可能です。エネルギー消費量を抑えるべき場所が一目でわかり、無駄を省けるでしょう[1]。
省エネへのモチベーションアップ
エネルギー使用量が一目でわかるようになれば、節約へのモチベーションも変わってきます。「無駄を省いて節約しよう」と意識が変わり、大幅な節約に繋がるでしょう。
電気以外のエネルギーも管理できる
HEMSは電力だけでなく、ガスや水道、電気自動車などとも連携できます。住宅で使用する様々なエネルギーの管理を一元化でき、大幅な節約効果が期待できます。
無駄な電力を自動で削減してくれる
人為的な節約に繋がるだけでなく、HEMSは自動的に無駄な電力を削減してくれる機能も。電化製品をリアルタイムで管理し、必要のない部分をカットします。例えば、エアコンの動作を監視し、設定温度を自動的に下げてくれるなどの機能がついています[1]。
自動的に室内環境を快適に整える
HEMSは指定した設定に合わせて、家中の設備を作動させることができます。例えば起きる時間に合わせて電動窓シャッターを上げる、室内温度が一定以上ならエアコンを作動させるなど、室内環境を快適に維持するための機能もついています[2]。
外出先から家電製品の遠隔操作が可能
HEMSには遠隔操作機能がついており、スマートフォンのアプリから簡単に家電のオン・オフが行えます。帰宅前にあらかじめエアコンを作動させておく、帰宅が遅くなったときの防犯、スイッチの消し忘れなどの際に便利に使えるでしょう[3]。
ピークカット・ピークシフトで1年を通じて省エネ
ピークカットとピークシフトが行えるので、1年を通じて効率的にエネルギーの節約が可能。例えば、電力消費量の多い夏場の日中に、蓄電池に貯めてられている電力を使うなど、電力を有効に使うことが出来るようになります[1]。
HEMSの導入方法
HEMSを導入する際は、電気消費量の計測のための電力測定ユニットを設置します。コンセント・配電盤・分電盤に設置が必要なため、建築時に合わせて依頼するのがおすすめ。HEMS対応の電気機器をネットワークに接続すると、専用のシステム・アプリなどでエネルギー消費量を確認できるようになります。家全体のエネルギー消費量はもちろん、各部屋や各コンセントで消費するエネルギー量も確認できますよ。
HEMS導入で受けられる補助金
2022年度のDER導入事業では、新たなHEMSを導入するための補助金が交付されています。HEMSの新規導入で定額5万円が交付されます。C事業の公募期間は2022年12月23日金曜日の昼12:00までです。予算額によっては早期終了する可能性があるため、早めに申請する必要があります。DER構築実証事業への参加条件や他の補助率については、sii(環境共創イニシアチブ)の公募要領にてご確認ください。
2022年度のDER導入事業 | ||
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補助額 | 公募期間 | 備考 |
定額5万円 | ~2022/12/23(12:00) | 早期終了の可能性あり |
自治体からの補助金も
自治体からHEMSの導入に際して補助金が交付されるケースがあります。各市区町村によって金額や条件などが異なるので、HEMS導入前に自治体に確認しておくことをおすすめします。
補助金額 | 条件 | |
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北海道 (苫小牧市) |
・対象システムの購入・設置に要する費用の1/10 | ・住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)に基づき、苫小牧市の住民基本台帳に記録されている市民及び市内に居住予定である者。 ・市税を滞納していないこと。 ・既存住宅に対象システムを設置する場合、購入又は設置を市内に事務所を有する法人又は個人事業者に依頼していること。 ・苫小牧市暴力団の排除に関する条例(平成27年条例第33号)第2条 第2号に 規定する暴力団員に該当しないこと。 ・令和4年4月1日以降に設置し、令和5年3月末までに補助金交付申請書を提出できること。 ・これまで自らを含め同一世帯内に補助対象システム一覧に掲げる補助対象設備において、同一設備の補助を利用した者がいないこと。 ・その他事業要綱に定めている要件を満たす方。 |
東京都 (墨田区) |
・工事費用の20% | ・ECHONET Lite を標準的なインターフェースとして搭載しているもの又はそれに準ずる性能を持つものであること。 |
愛知県 (名古屋市) |
・1件あたり 10,000円 | ・市内の既存住宅に太陽光発電設備・蓄電システム・HEMSを同時に導入した場合。 |
大阪府 (岸和田市) |
・太陽光+HEMSを導入した場合 5万円 | ・電力使用量を計測・蓄積し、電力使用量の「見える化」が実現できること。 ・未使用品であること。 ・ECHONET Lite規格に対応していること。 ・空調、照明等の電力使用量を調整するための制御機能を有していること。 |
福岡県 | 該当なし | 該当なし |