ZEHとHEMS

ZEHを省エネから考える

電気の見える化
HEMS(ヘムス)とは

ZEHを建てる上で必ず知っておきたいHEMS。
HEMSとは「Home Energy Management System」の略でヘムスと読みます。HEMSは電気やガス、水道などの全てを管理できるシステム。どれだけのエネルギーがいつ・どこで・何に使われているかを数字として見える化することが可能です。
電気メーターでも使用量を見ることは可能ですが、HEMSの場合は月毎、日毎、時間毎の使用量が確認でき、さらに太陽光発電での発電量のチェックもできます。

HEMSのメリット

  1. エネルギーの見える化

    どれだけ発電してどれだけ使用しているかが一目でわかる。

  2. 省エネや節電へのモチベーションアップ

    見える化することで、無意識でつい節電したくなるゲーム性。

  3. ガス、水道、電気自動車と連携できる

    電気だけでなく、家で使うさまざまなエネルギーをこれひとつで管理。

  4. 電化製品の自動制御ができる

    エアコンの設定温度を下げてくれる「自動」節電も可能に。

  5. ピークカット、ピークシフトができる

    環境にやさしく、快適な暮らしができる。

1番のメリットは、使っている電気が目で見てわかるということ。これによって節電へのモチベーションが上がり、意識して電気を使うようになったという方もいらっしゃいます。エネルギーの使用量に応じてポイントやスタンプがついたりする機能もあり、ゲーム感覚で楽しめるのでお子様がいるご家庭でも楽しく節電ができているようです。

また、家の中の電化製品をコントロールして自動的に使用量を最適化してくれる機能もあります。電気代が安い時間帯に自動運転、電気代が高い時間帯は節約運転になるので、何もしなくても節約につながるのです。また遠隔操作も可能なので、外出中に電化製品のオンオフができます。

全国的に電力使用量が多い夏場の日中には、蓄電池に貯めておいた電力を使うなど、ピークカットとピークシフトが可能です。

HEMSの費用相場

メーカーによってさまざまな価格帯

HEMSの導入費用は、販売メーカーによって変わってきます。他の電化製品などと同じように、機能が充実しているほど高くなる傾向が。お手頃なものだと数万円、高いものだと数十万円が相場となっています。太陽光発電システムとセットに導入することを条件に、補助金を受け取ることができる場合もあります。

災害時のHEMSの役割

自動切換えで災害時にはやっぱり安心

最近どんどん広まってきているHEMSですが、技術開発がさらに進み、災害対策という面でも注目され始めています。

HEMSとあわせて、太陽光発電システムと蓄電池を導入していた場合。これまでの一般的なHEMSは、停電が起こったと同時に電力は途絶え、電化製品は使えなくなってしまいました。

しかし新しいHEMSは、制御分電盤とBluetoothで接続することで、制御分電盤が家庭に電力が共有されていないという情報を、自動でHEMSに転送します。事前に制御分電盤に照明や冷蔵庫などの家電を接続しておくことで、非常時自立運転モードに切り替わり、太陽光発電システムで発電した電力を利用することができるようになります。

ZEHとの併用で災害時もインフラが使用可能

ゼロエネ住宅(ZEH)など、電力消費量が少ない住宅にしておくことで、災害時もインフラが問題なく使用可能になります。ゼロエネ住宅は、自宅の太陽光発電などの創エネシステムでの電力創出量が電気消費量を超えない住宅のことです。

通常、災害が起こり電気の供給が止まってしまうと、冷暖房はもちろん、電子レンジや給湯、携帯電話の充電など生活に必要な機械を動かすことができなくなってしまいます。

ゼロエネ住宅と組み合わせることで、自家発電できる電気より少ない電気量で運用が可能になります。災害が起こって電気が止まったことがわかると、HEMSを通して非常時自立運転モードに切り替えることで、自宅で使用する電気を太陽光発電で賄えるようになります。

参考:2011年「災害に強い住宅やビルの実現を目指すエネルギー管理ソリューションHEMS及びBEMS」余語 将成、西村 信孝、荻田 能弘
2011年「災害に強い電力供給インフラを実現するスマートグリッド技術」高木 喜久雄、竹田 大輔、飯野 穣

災害時にも大きな味方!省エネルギー喚起機能

HEMSには、複数の家電や設備に対してICTを活用し、消費電力量や機器の動作を測り表示して省エネルギーを喚起してくれる機能があります。基本的に配線不要で無線で接続可能なので、遠隔操作が可能です。

災害時でも遠隔操作可能なので、災害が起こって、非常時自立運転モードに切り替わった場合でも活用可能です。

どの家電にどの程度電力消費量があるかもアプリなどを利用することで、目で確認可能なので、災害時に重要性の低い家電は使用を控えるなどの対応もできるようになります。

HEMSを導入することで、日常生活が省エネで便利になるだけでなく、災害でインフラがストップしてしまった時でも遠隔操作でスイッチを切り替えて太陽光発電で作った電気を自宅用に使えるのは、HEMS導入の大きなメリットです。

HEMSの導入住宅が増えると・・・

HEMSを導入する住宅が増加していくと、多くの家庭で電力消費量を抑えながら、災害時にも安定して電気を利用できるようになります。

大規模な震災や台風・大雪など、インフラの復旧に時間がかかるような災害が起こった場合でも、何日かは自家発電などを利用してしのぐことができるため、災害が起きても安心です。

例えば、仙台市の郊外には、431戸の全棟に太陽光パネルを搭載、うち86戸が燃料電池と蓄電池を搭載している住宅団地があります。災害時の夜でも問題なく明かりがともり、団地中央部周辺の住宅を避難所にすることも可能になっています。

災害発生時は治安も不安定になりがちですが、地域全体でHEMSや太陽光発電などを併用し省エネ化することで、夜も明るい中で地域住民と災害をしのぐことが可能になります。

まとめ
今後も普及が見込まれるHEMS

HEMSにはたくさんのメリットがあります。エネルギーを見える化することは、思っている以上に節電につながることが、実際HEMSを導入している方の声を聞くとよくわかります。さらに大震災以降高まる災害対策にも対応したものであることが、注目されている理由の1つでしょうか。

HEMSは、国からの補助金だけでなく地方自治体からの補助金の対象となっているほど、どんどん注目が集まっています。これからもさらに開発が進められ、普及していくことが予想されます。